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<試乗記>スバル・エクシーガ

追加された2.5Lはシリーズ最上の出来

 エクシーガに2・5Lエンジンが搭載された。富士重工の開発スタッフの話では、「2L・NAでは物足りない、でもターボほどのパワーは必要ない、そんなお客様の要望にお応えしたクルマ」だそうだ。

 たしかに2Lと2Lターボでは数値に大きな開きがある。パワー&トルクを見てみると、2Lは150ps(4ATの2・0iは148ps)/19・5kg‐m、2Lターボは225ps/33・2kg‐mと、その差75ps/13・7kg‐mもある。

 ミニバンなのに「GT」を名乗る2Lターボは、その名にふさわしくメチャ速だ。フルブーストがかかったときの加速たるや、顔がにやけるほど強烈。でもサードシートを備えるミニバンの走りとしては、クルマのキャラに合っていないような気はしていた。

 では2L(のNA)が非力かというと、以前試乗したときにはそんな印象は持たなかった。しかしそのときの乗車定員はたった1名。つまりドライバーオンリーだ。さすがに7名フル乗車の機会は滅多にないだろうが、5人以上で乗れば非力さを実感するのかもしれない。それがユーザーの生の声だったのだろう。で、2・5Lの登場となるわけだ。

 2・5Lのパワー&トルクは170ps/23・4kg‐mで、数値的には2Lと2Lターボのちょうど中間というよりは、やや2Lよりのスペックだ。使用燃料はレギュラー。10・15モード燃費は12・6km/Lで、2Lより1・2km/L悪い。トランスミッションはスバル自慢のリニアトロニックという名のCVTで、駆動方式はAWDすなわち4WDのみ。2・5LエンジンにCVT、そして4WDの組み合わせは、レガシィシリーズと一緒。

 タウンスピードで走る分にはプラス500ccの差を実感しにくかったが、アクセルを踏み込んだときのトルクの盛り上がり方は、排気量が増したことの恩恵を体感できた。これなら高速道路での合流や追い越しもサラリとこなせそうだ。多人数乗車でパワーが必要なときは、SIドライブのモードをスポーツシャープにすれば、持てる力をフルに発揮してくれる。

 設定するのは2・5i‐Sのみ(同アルカンターラセレクションもある)で、ラグジュアリー寄りではなくスポーティ寄りのグレード。17インチを履くが、乗り心地はかなりソフト。カーブを曲がるとサスペンションが大きくストロークする。が、恐怖感は全然ない。なぜならハンドル操作にビシッとクルマが反応するからだ。エクシーガ、こんなによかったっけ? と見直してしまった。

 CVTはATに比べるとクリープが弱いので、微低速での走りはちょっと苦手だが、速度に乗れば違和感はない。2・5Lにはパドルシフトが標準なので、シフトレバーをマニュアルモードにしてパコパコやれば、けっこう楽しい。

 すでにエクシーガにお乗りのユーザーには大変残念なお知らせだが、今回追加された2・5Lは、ベスト・エクシーガといえる出来映えである。

(猪俣 恭幸)

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掲載日:2010/02/01

この記事のカテゴリ:試乗記