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<試乗記>トヨタ・パッソ

オシャレさも走りの質感も大きく向上!

 04年、トヨタ最小のコンパクトカーとして登場したのがパッソ。使い勝手に優れた実用的なモデルとして高い評価を集め、発売以来、長期に渡ってずっとトップクラスの人気を続けてきた。強力なライバルがひしめき合うこのクラスで、これはとてもすごいことだ。まさに実力派モデルといえるだろう。

 さて、このパッソがこのほど2代目モデルにバトンタッチ。その魅力を大きく高めた。よりおしゃれ感を高めた「+Hana」も新たに加わり、これまで以上に多くのユーザーからの支持を集めそうだ。

 今回はその+Hanaから試乗。インテリアは標準のパッソと比べ、室内のカラーなどデザインが異なるほか、フロントシートがベンチシート、リヤシートが6:4分割シートになっているのが大きな違いだ。

 乗り込んでみると、このシートの座り心地がなかなか良い。適度に張りがあるのと同時に、座面そのものがやや大きめでゆったりと座ることが出来る。中央にポケット付のアームレストも備えているので実用性も満足できる。そして後席の使い勝手の良さも抜群。ワンタッチで後席のクッションを前方にスライドさせるロングクッションモードを備えているので、気軽に後ろに荷物を置くことが出来る。これは先代モデルでも好評だった機能だ。
 続いて標準のパッソの室内をチェック。前席が一般的なセパレートシート、後席は左右一体型を採用している。こちらの座り心地もタップリしており、十分満足できるレベル。機能的には、左右ウォークスルーがちょっとやりにくくなる位の差だ。室内空間全体は、+Hanaと違ってシックなオシャレ感は薄いが、明るい雰囲気で気軽さはコチラの方が感じられる。これは好みが分かれるかもしれない。

 さて、インパネ周りの収納スペースの使い勝手が徹底しているのも新型パッソの大きな特徴。これはパッソも+Hanaも共通している。従来はグローブボックスがあった位置に、出し入れしやすいようフタのない大きなスペースが用意されたほか、運転席・助手席周りに大小様々なスペースを用意。化粧品などこまごましたアイテムもすっきりと収納することができる。ちなみにこれまでグローブボックス内を占領していた車検証や整備手帳などは、ラゲージに用意されたポケットに収納。日常的に使うものとそうでないものを大きく割り切ったデザインで、好印象だ。

 続いて走りをチェック。エンジンは1.3Lと1Lの2種類を搭載し、トランスミッションには新たにCVTが組み合わされている。

 まずは1L車からスタート。1Lのエンジンは先代モデルと同型なのだが、走り出してみるとその差に驚いた。先代の1Lエンジンはかなりうるさい上に音そのものも安っぽく、お世辞にも上質とは言い難かったのだが、新型は静かで実にスムースなのだ。音のレベルが格段に下がったのに加え、音そのものも不快さが消えており、快適な室内空間となった。同じエンジンを搭載しているとは思えないほど格段の進化だ。

 加速そのものはマイルドで力強くはない。アクセルやブレーキ、ステアリングへの反応も適度に緩やかで、挙動全体がマイルドな印象だ。正直、元気に走りたい男性ユーザーだと物足らなさを感じるレベルだが、街中で気軽に使うクルマとしては最適なセッティングだろう。視界も広く、誰でも安心して運転することができる。

 一方、1.3Lエンジンは新開発のもの。排気量が大きい分だけ余裕があり、音の静かさ、スムーズな加速感は1Lを上回る。特に低速域でのトルク感が増しているので、坂道などでももたつくことはない。とはいっても、こちらもパワーの出方は非常に穏やかなので、扱いやすさは1L同様。一人で乗ることが多いなら1Lで十分だが、後席にも人を乗せる機会が多いなら1.3Lがオススメだ。
(鞍智誉章)

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掲載日:2010/03/02

この記事のカテゴリ:試乗記